年金未納と耐震放置          ヤルデア研究所 伊東義高

     

(1) 年金未納 ・平均寿命が長くなり、高齢化が進むことは生物としての人間にとって至福といえる。 ・人生五十・六十と人生七十・八十とでは老後の生活・経費とその備えは大きく違う。 ・そんなことは人から言われなくても誰でもわかり、誰でもやれば出来ることである。 ・CMに出た江角マキコの未納発覚から始まった年金未納旋風は日本中を駆け巡った。 ・年金制度には「自分の老後のため」と「現在の高齢者のため」の二つの狙いがある。 ・年金の未加入・未納の裏には年金制度の複雑さ・難しさと行政窓口の不手際がある。 ・Aさんは長年月相当額の年金の掛け金を納付し、その分生活費・遊興費を節約した。 ・Aさんは老後に至り自らの蓄え・アルバイト収入と年金で人並みの生活をしている。 ・Aさん夫婦はテレビを見ながらハワイにもグァムにも行けなかったな…と笑い合う。 ・Bさんは若い時に転職した際に国民年金加入を怠り、長期未納で年金資格を失った。 ・引退後しばらくは蓄財取り崩しで生活できたが、やがて行き詰まり生活が破綻した。 ・Bさんは税金による生活保護を受け細々暮らしながら、社会保障未熟を恨んでいる。 ・アリとキリギリスの童話は縄文時代も鎌倉時代も江戸時代、そして今でも通用する。 ・個人の人権を主張するなら個人の生存は社会に依存せず、個人の責任範囲で行なう。 ・一部の博愛主義者・偏狭社会主義者には経過の怠惰を咎めず、結果の公平を唱える。 (2) 耐震放置 ・生物としての人間にとって天寿を享受できず、不慮の災難で死ぬことが最悪である。 ・震災は文明とともに増大してきて、文化とともに減少する波で、今がピークである。 ・地震は防げないが震災は減らせる。震災は無くせないが、努力量に応じて減らせる。 ・地震で崩壊家屋の再建資金を支援・支給する市町村と拒絶をする国との対立がある。 ・建物の耐震化には「自己資産の保全」と「社会的被害の防止」の二つの狙いがある。 ・建物耐震化普及の立ち遅れには高額工事費・国民意識の低さと行政不熱心とがある。 ・Aさんは自宅の点検・補強に多額の費用を支出したため、貯金の大半を取り崩した。 ・熟年リストラされたAさんの老後は少ない退職金と年金だけでのやりくりであった。 ・海外旅行のパンフレットは捨て、ブランド物商品は横目で見て通り過ぎるのだった。 ・Bさんは自宅の耐震診断をしてもらったところ、補強工事費の額を聞いて断念した。 ・Bさんは来るか来ないか分らない地震対策より、現在の生活を楽しむほうを選んだ。 ・Bさんは退職後は仕事を一切やめて、趣味の写真・園芸・旅行を楽しむ日々を送った。 ・大地震が襲来して、Aさんの家は小破で済んだが、Bさんの家は大破してしまった。 ・Aさんは家の補修を自分でしながら、自分の納めた税金の行方をあれこれと考えた。 ・Bさんは長年税金を納めてきたのであるから、地震被害は国家救済が至当と唱えた。 (3) 自己責任か社会保障か ・大隕石落下は生物存亡の大被害をもたらす天災で予知はできても回避・減殺できない。 ・台風・洪水は限定地域の器物・農作物被害をもたらす天災で回避不能、予知・減災可能。 ・大地震は地域大被害の天災で回避不能、予知一部可能大部分不能、減災可能である。 ・一人の人間がこの宇宙のこの地球に生れたことは何十億年、何十億人の唯一である。 ・どんなに願い、祈り、勤めても百年足らずの寿命とこの地上以外に存在の場はない。 ・どんなに頑張っても出来ないならばともかく、やれば出来ることで死にたくはない。 ・一度の幼児未成年時代〜壮年熟年時代〜高齢老後時代をどう生きるかは本人の問題。 ・健康・安定・長生きは人生の目的ではなく、人生の条件である。生き方は個人の権利。 ・個人個人は自分の生き方の権利を主張する前提として、様々の社会的義務を果たす。 ・国家は各種各様の国民を一元的に統括する社会機関であり、進化・変貌をしている。 ・民主国家とはその存立基盤を国民一人一人に置いた機会平等・結果公平な社会である。 ・国民には善人・普通・悪人もおり、勤勉・普通・怠惰もおり、賢者・普通・愚者…もいる。 ・年金制度も地震防災も時代とともに変っていくものであるが、基底部分は変らない。 ・言われなくても分る人、言われれば分る人、言われても分らない人もいるのが社会。 ・年金制度や地震防災を後世にはより良いものにするため、現世で何をするかが課題。

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