上下段繋ぎ     ヤルデア研究所 伊東義高


・収納家具・テレビキャビネットなど二段・三段家具はいろいろある。 ・これらは地震の水平・上下動により容易に落下・転倒する潜在凶器である。 ・これらは「上下繋ぎ」の上に「壁固定・連結」「相互連結」などの必要がある。 ・上下段繋ぎの推奨順位は@内部ネジ止め、A側面金具止め、B背面止め他…である。 (1) 内部ネジ止め ・既に家具製造段階において上下段繋ぎがなされているものもある。お勧め。 ・上段の底面と下段の天板の相対応する四隅に穿孔して、金ビスで止める。 (強度の面から中央部は不適。四隅の位置均等が好ましい) ・地震による剥離力を考慮して、底板・天板に補強板を貼り、座金を用いる。 (一般に上段の底板、下段の天板は薄いベニヤ板が多い) (後付け工事での補強板は厚さ1mm程度のスチール板) (スチール家具の場合は補強用に大型のリンフ:座金) ・上段側は皿ビスとして引っ掛かりをなくし、下段を蝶ねじとすると便利である。

(2) 側板金具止め ・地震防災マニュアルによく見られるものである。 ・両側面の前後、合計4箇所を金属プレートとねじで結合する。   (両側面中央1箇所ずつの2箇所止めは、幅の狭い家具に限る)   (繋ぎ用の金属プレートはホームセンター等で購入できる) ・素人にも簡単にできるが、家具に傷が付き、外見も美しくない。   (同種の家具が連接されて、家具側面が見えない場合は構わない) ・せめて皿ボルトを外から挿して、内側でナット止めすれば少しはよい。   (この場合、蝶ねじは外側、内側ともに邪魔になる) ・金属プレートでなく樹脂製のプレートやベルトもあるが敬遠する。   (樹脂本来の強度、経年劣化、部屋への差込み紫外線による劣化…) ・家具の側板・底板・天板が薄い、桟木が使えない場合は補強板を使う。

(3) 背面止め他 ・ビデオ用キャビネットとセットになったテレビなどに適用される。 ・@内部4点止め、A側面4/2点止めに比べて上下連結力は劣る。 ・後付け工事の場合に施工が容易で、外観に関係のないのが利点である。 ・テレビセットの場合等に樹脂製ベルトの上下連結があるが不安である。  (大型テレビの場合は、金属プレートによる連結に取り替えたい) ・後付け工事用に「粘着板とベルト」によるものがあるが不安はある。  (小型のセットに限る、他に方法がない次善の策…として考える) ・上下にビスを立てて、これらを「Sカン」で連結することは避ける。  (地震動は左右・前後・上下の3成分を持っているので、外れやすい。) ・背面上下連結部分を柱・壁・他の家具等との連結点として利用できる。  (連結金具には口をねじで閉じられる「小判型連結環」がお勧め)

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