家庭家具の部     ヤルデア研究所 伊東義高


・超豪華家屋、超豪華家具の場合はプロに依頼するほうがよいだろう。 ・一般家屋、一般家具の場合は普通人の日曜大工で十分に対応できる。 ・家庭にある地震対策が必要な家具類・什器類は実に多種多様である。 ・特に背が高く不安定な箪笥型家具や重量級の冷蔵庫等が問題である。

家庭家具−地震挙動 ・地震での挙動は地震特性・家屋階層・家具類の構造等により異なる。 ・人身危害をもたらす挙動は大まかには落ちる・倒れる・走るである。 ・箪笥型家具類の挙動はロック・スリップ・ジャンプである。 ロック スリップ ジャンプ ・物の挙動と人の位置・姿勢がどうであるかで、被害が大違い。

  〜〜 強 震 〜〜〜〜〜〜〜 烈 震 〜〜〜〜〜〜〜 激 震

家具転倒判別式

家具固定の3原則 ・ABC管理 場所・人・家具から危険度の評価 ・施行上配慮 耐震性・便宜性・美観性への配慮 ・固定前検討 配置場所・正面方向・収納物位置   ・固定先順位 柱・壁固定、床面固定、天井固定 ・固定法順位 ネジ止め固定・鎖連結・摩擦止め (1) 耐震性第一なら柱・壁にネジ止め固定する。 (2) 便宜・美観重視なら柱・壁・床に固定か連結。 (3) 借家等でネジ類が一切不可なら,摩擦止め。 固定(留め)と連結(吊り)

家具のネジ止め固定法 金具が気になる 金具はあまり気にならない 金具は見えない ネジ止め固定法でも、工夫次第で「耐震性・便宜性・美観性」を満足させることはできる。   L字金具−下向き・横向き   家具の紐・鎖・ベルト連結法   余りにも見っともない 誰でもできる簡単工事 楽な工事だが耐震力に不安 家具固定・連結金具のいろいろ

家具の棒・箱・板の摩擦止め (1) つっかえ棒方式 簡単便利、前後動にはかなり有効だが、左右や上下の揺れに弱い。 天井と家具天板の強さの確認が必要。壁際に限る。長尺は避ける。 (2) 高さ調整箱方式  面接触方式のゆえに、一般論的にはつっかえ棒方式よりは合理的。 箱を収納子として利用できる。箱の代わりに新聞を詰めるも一法。 (3) 楔板の傾斜方式  後ろの壁に寄り掛かることで震動を壁に吸収させる限りでは有効。 家具と壁の固有振動数によって効果は違う。反発したら激し前倒。   家具の上下段繋ぎ

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 壁の種類と家具固定 1.土壁=×× 2.薄板壁=△   (壁裏の間柱・胴縁利用なら)=○ 3.厚板壁=○ (ネジ本数多数) 4.石膏板・木毛セメント板壁=× 5.ALC板壁(軽量気泡コンクリート)=△ 6.PC板壁(ぷリキャストコンクリート)=○   壁裏真柱−横木取り付け ・壁裏の真柱に横木を取り付け、これに家具をネジ止めする。

  見えない間柱の探索 ・設計図と仕様書で配置と材質・寸法を調べる。 (悪質業者の場合は羊頭狗肉かも) ・壁面を指先で叩き、音の変化で位置を調べる。 (基本的には間柱は等間隔にある) ・細い針を突き出す専用の工具を使って調べる。 (ホーム・センターなどで買える) 有効な間柱の大きさ ネジ打ち前の下穴 細い間柱の場合   家具固定−壁横木 ・家具の裏板が厚い場合または裏板補強板のある場合

横木(横架材)と家具の位置

    金具:首折れ−上向き・下向き

  @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ コンクリート壁−掘り込みアンカー

・いろいろなタイプのものがある ・ドリルで壁に穴を開ける   (壁中の鉄筋を避ける) ・筒を挿入または打ち込む ・筒ネジにボルトを捻じ込む ・筒の裾/胴体が膨れて密着 ・密着摩擦によって抜けない     金具が見えない固定法     ・逆さL字金具      隠し横木とL字金具       背面2点幅木連結   「飾り棚受け」を「L字金具」の代わりに 家具背面での閂落し差し   家具の背面固定法 (家具裏板を使う)

  柱や壁の傷隠し  (家具を移設した後)

  突っ張り棒…便利と不安

  ・取り付け、取り外しは簡単 ・美観上の評価はまちまち ・天井強度・天板強度が必要 ・家具の位置は壁際に限定 ・前後震動にはかなり強い ・左右震動では倒れる可能性 ・上下震動では倒れる可能性  *最後の選択肢の一つ 部屋中央での床固定   ・木造建築に木造家具 ・コンクリート床に鉄製設備      床下の根太にL字留め 幅広首折れをボルト留め    (重量家具は不適当) (コンクリート・アンカー) 家具の扉や引き出しのロック

 

  パソコン・テレビの鎖連結

  ピアノ・冷蔵庫の裏留め

  ネジ頭は置物で隠せる。ピアノの後ろに古座布団 閂を引き抜けば外れる 観賞用の壺や皿などの地震対策

  ・床の間の壺や皿は高価である。 ・重くて壊れ易く地震では厄介物。 ・磁器・硝子にはネジが利かない。 ・美術品に紐・鎖は不似合である。 ・底と置き台の間に粘着スポンジ。   (商品名「ゲルマット」など) ・壺や瓶等は底に砂を入れておく。   (重心を下げて転倒を防ぐ) *熱帯魚の水槽等にも応用できる。 家庭家具の自己診断(目安)

 

目次へ戻る


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送