アスベストの地震対策          ヤルデア研究所 伊東義高

     

・ある企業における工場・事務所の地震対策が一段落した後、アスベスト問題が起こった。 ・アスベストは優れた断熱性・防音性・耐酸化性等から建材・配管保護材に使われている。 ・工場・倉庫・駅舎等のスレート屋根・壁や事務所・家庭の天井・壁・床に使われている。 ・アスベスト粉末を吸い込むと30〜50年の潜伏期を経て中皮腫に罹り易いことが分った。 ・肺がんに似た中皮腫は一旦発祥すると、5年生存確率が3〜5%という怖い病気である。 ・アスベストの種類別に粉塵化状態や危険性が異なり、延べ吸引限界量などの詳細は未詳。 ・かっては何にも勝る「カコベスト」だったが、今や厄介な「アスワースト」となった。 ・諸外国に遅れていた日本もアスベスト製品の製造と使用が全面禁止されることとなった。 ・学校等の公共施設でのアスベスト製品の調査と撤去が全国的に開始されることとなった ・しかし既に建物・設備・器具の中に取り込まれているアスベスト製品は膨大な量である。 ・撤去作業時に飛散する粉塵は建物設備領域内の問題だけでなく、周辺の社会問題である。 ・撤去は散水したり、ビニールシートで覆ったり、マスクをしたりの安全策が求められる。 ・一方、民間企業・個人住宅に使われているアスベスト製品については行政は関わらない。 ・飛散性と予算を考えながら企業・個人が自己責任で撤去・交代を進めることなのである。 ・取替えるまでは、当たらず触らずにしておけばよいという感覚で考えられているようだ。 ・もし、大地震が襲来したらどうなるであろうか?工場・倉庫・駅舎等のスレート材は? ・鉄骨構造の建屋は若干錆びていても、震度7でも崩壊することは滅多にはないであろう。 ・しかし屋根や壁に使われているスレート材は揉まれ砕け、粉塵が一面に飛散するだろう。 ・生きるか死ぬかの危機、救出・消火・点検等の慌ただしい最中、誰が気付くだろうか? ・吸引量が多くても少なくても直ぐに症状が出ないのだから、その場で忘れられるだろう。 ・30〜50年後に発症してももう後の祭りである。社員・乗客・地域住民達の災難である。 ・地震で大量に崩壊・飛散するアスベスト製品のある工場・倉庫・駅舎はどうするのか? ・直ちに社員・乗客・地域住民達に避難指示をするか、救出・消火・点検を優先するか? ・東海地震の注意報や警戒宣言が発令された場合の工場・倉庫・駅舎の取る措置は何か? *その時になって、その場の責任者に判断させることは無理である。今から決めておく。  

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